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現在(平成21年3月)までに98頭の黒毛和種未経産牛での飼養試験を行いました。
ここでは、牛の情報・数値の詳細・グラフ等を除いた、まとめの要約文章のみ掲載させていただきます。
詳しいデータ内容等の開示をご希望の場合は、お問い合わ下さいませ。

要約(結果)

 集団飼育時の”牛の角カバー”の効果を明らかにするため、98頭の黒毛和種未経産牛を除角牛群・対照牛群・角カバー牛群に分け飼養試験を行った。そこで、体重、飼料の摂取量、血中コルチゾール濃度、標準偏差値、DG、格付け調査、瑕疵調査、枝肉調査、ヒアリングを実施した。


(1) 体重 角カバー牛群の平均体重では他牛群より20kg以上の顕著な差が認められた。原因として、角突、闘争、威嚇等の競合回数の減少によるものと思われるストレスの軽減や標準偏差値の減少が考えられる。

(2) 飼料の摂取量 差は見られなかった。

(3) 血中コルチゾール濃度 除角後のコルチゾール濃度は顕著に増加し、除角によるストレスの大きさが窺われた。対して牛の角カバー装着時の血中コルチゾールの上昇は殆んど見られなかった。

(4) 標準偏差値 角カバー牛群の標準偏差値は、個体間が仲良くストレス無く育ったからか対照牛群に比べて、非常に小さいものになった。特に肥育中期から後期にかけて差が大きくひらいた。

(5) DG 角カバー取り付け前の導入5ヶ月目までは他牛群よりもDGの値が低かったが、出荷前のDGは他牛群を追い越す結果となった。

(6) 格付け調査 わずかではあるが角カバー牛がBMSで上回ったが、試験個体数が限られていることからこの限りではない。

(7) 瑕疵調査 角カバー牛では、明らかに瑕疵率は減少した。今回の試験以外の調査でも瑕疵率は大きく減少していた。

(8) 枝肉調査 角カバー牛の枝肉重量では、生体体重と連動して対照牛群と比べて約25kgの差が出来た。

(9) ヒアリング 牛の角カバー装着後、牛がおとなしくなったといった声が多く聞かれた。また、出荷時に牛を捕まえるのが容易であったという声も多かった。さらに、競合回数が減少し、個体間の強弱の差が顕著に縮まり採食を集中して行うようになったという声も多くあった。



 以上のことから、肥育牛の集団飼育時の競合緩和措置として、牛の角カバーは高い効果を持つと思われる。
 また、今回の試験結果を受けて、肥育牛がいかにストレスに敏感で繊細な生き物かと言う事を実感させられた。牛の角カバーを装着することによって、社会的順位が無くなるわけではないが、強弱の差は顕著に縮まったことを受けて、肥育牛の集団飼育を行う場合何らかの対策をとる必要があると再認識させられた。
 ストレスがたまると大きくなりにくい牛達、今回の試験で角の恐怖心によるストレスから解放されたように、今後も牛達により良い環境を提供していきたい。

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